ロゴマークとは?
シンボルマークやロゴタイプ
との意味の違い。

ホームページやSNSアイコン、商品パッケージ、看板やショップカードなど、普段からいたるところで見かけるロゴマークは、企業やブランドの顔と言ってもよいでしょう。

あなたは『ロゴマーク』という言葉を聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?それはデザインされた文字でしょうか?それとも何かを象徴する形でしょうか?実は『ロゴマーク』という言葉が持つイメージは、とても曖昧なものなんです。

ロゴマークデザインの制作や依頼の前に。ブランディングの重要な要素となる、ロゴマーク、シンボルマーク、ロゴタイプの見た目や意味の違いを、実例を見ながらしっかりおさらい。

2016.8.10 公開/2020.10.29 更新

ロゴマーク、シンボルマーク、
ロゴタイプの見た目の違い。

日本では一般的に使われるロゴマークという言葉は、もともと和製英語です。そのせいか、デザイン業界においてもロゴマークの定義は曖昧で、完全に統一されたものではありません。まずは、ロゴ、ロゴマーク、シンボルマーク、ロゴタイプの見た目の違いを確認していきましょう。(ボタンをクリックすると、画像が切り替わります。)

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どうですか?おおまかなイメージはつかめましたか?

見た目の違いをおさらいしたところで、今度はロゴ、ロゴマーク、シンボルマーク、ロゴタイプの意味の違いを知り、さらに理解を深めましょう。

ロゴマーク、シンボルマーク、
ロゴタイプの意味の違い。

ロゴとは?

もともとはロゴタイプの略称で、社名、団体名、商標名、商品名などの文字を図案化したものです。現在は、ロゴマーク、シンボルマーク、ロゴタイプの総称として使われることが多くなっています。英語表記は、Logoです。

ロゴマークとは?

ロゴマークは、企業やブランドのイメージを図案化したもので、ロゴタイプのなかでもとくに象徴性の強いものや、シンボルマーク、またはその2つを合わたものを指します。ロゴマークという言葉は和製英語で、ロゴタイプがよりシンボルマーク的(正確には象徴的)に表現されたものを、ロゴマークと呼ぶようになりました。

シンボルマークとは?

シンボルマークは、家系、会社、団体、個人などを象徴する図案のことで、日本の家紋もこれにあたります。シンボルマークという言葉は、シンボル=象徴、マーク=記号を組み合わせた和製英語です。デザインの自由度が高いので、イメージを伝えるのに適しています。

ロゴタイプとは?

ロゴタイプは、社名、団体名、商標名、商品名などの文字を図案化したものです。もともとは、ロゴ=言葉、タイプ=活字からなる、イギリスの活字鋳造所の用語で、2字以上の文字や単語を1本の活字に鋳造したものを、ロゴタイプと呼びました。文字だけで構成されたロゴタイプは、読みやすく、名前を覚えてもらうのに適しています。英語表記は、Logotypeです。

他にもある。
ロゴマークと混同されがちな言葉。

ロゴマークと混同されがちな言葉に、シンボルマークと印象の近いピクトグラムやエンブレム、ロゴタイプと印象の近いレタリング、ブランディングに使われるCI、VI、デザイン業界で使われるグラフィックなどの言葉があります。それぞれの意味の違いを確認してみましょう。

ピクトグラムとは?

ピクトグラムは、絵文字、絵言葉と呼ばれ、言葉を使わずに特定の情報や注意を示す目的で単純化された、視覚記号(サイン)のことです。主に公共空間で見られる、トイレ、非常口、車椅子などのマークが、これにあたります。英語表記は、Pictogramです。

エンブレムとは?

エンブレムは、概念、人物、部族、国家などを象徴する図案のことで、制服の胸についた校章や、自動車のボンネットについた装飾などが、これにあたります。所属を示す目印としての役割があります。英語表記は、Emblemです。

レタリングとは?

レタリングは、視覚的効果を考えて図案化された文字のことです。もともとは文字を書く行為を意味し、造形的に優れた文字を手描きで素早く書き上げる技術などを、レタリングと呼びました。英語表記は、Letteringです。

CIとは?

CIは、Corporate identity(コーポレート・アイデンティティ)の略称で、企業の理念や特性を社会に共有し、企業内外に統一したイメージをつくることです。VI(ビジュアル・アイデンティティ)、MI(マインド・アイデンティティ)、BI(ビヘイビア・アイデンティティ)の3つで構成されていて、わかりやすいメッセージを発信し、社会と共有することで、存在価値を高めていく企業戦略の1つです。

VIとは?

VIは、Visual identity(ビジュアル・アイデンティティ)の略称で、企業の視覚的展開を統一することです。ロゴマークやシンボルマーク、名刺、会社案内、封筒、ウェブサイトなど、ビジュアルに一体感を持たせることで、社会や社員に一貫性のある企業の価値観を訴え、共感やモチベーションの向上をもたらします。CI(コーポレート・アイデンティティ)の構成要素の1つです。

グラフィックとは?

グラフィックは、主に出版、広告、映像、ゲームなどの媒体で、特定の目的や方針に基づき、デザインやレイアウトが検討された視覚表現のことです。文字、写真、イラスト、図、記号など、あらゆる要素で構成されたものと、単体の要素で成り立つものがあります。英語表記は、Graphicです。

ロゴマークとは?
まとめ。

記憶に残るロゴマークは、ブランディングや認知度のアップに重要な役割を果たします。イメージを伝えたいのか?それとも、名前を覚えてもらいたいのか?など、目的を考えてデザイン決定することが大切です。

私もこれから1つ、新しいロゴマークの制作を始めます。素敵なロゴマークを作るぞー。

それでは、雑貨と、珈琲と、食と、素敵な日常を。

写真と絵と文章

デザイナー/イラストレーター/おもちゃ楽器奏者

マツヤマ・アキオ

ぞくぞくする『 』を日常に。をテーマに、ロゴマーク、Webサイト、ショップカードなどのデザインや、小説の装画、雑誌の挿絵などのイラストを制作しながら、暮らしています。

2023.12.23

近所のゴミを拾う会に参加。終了後に『東京新協会』にて、お餅をいただく。午後、歯科検診とクリーニング。虫歯なし。帰り道、『焙煎急行』で、珈琲豆を買う。経堂『デリス』にて、夕食。